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チャイティーにシロップを入れて

今日、と言っても昨晩の話。

大学1年よりの付き合いで、しばらく会っていなかった彼と久しぶりに会った。

ツヤのある髪と毎度のことお洒落な服装を、連日のうだるような暑さからくる汗がより際立たせていた。別に何か目的があったわけではなく、7月の中旬からの留学を前に一度話しておこうかというキリのいいイベントの一種だ。ただ、何かに促され、求めるように今日の予定はスムーズすぎるほど進んだ。

駅近くの焼き鳥屋に入り、お互いの近況や、それとなく進む会話を楽しむ。

皮、砂ズリ、ささみ、豚バラ、トマトスライス。

ビールと梅酒2杯。

ささみタタキは4月の大阪での食中毒以来だ。おいしさに人間は学ばない。

 

1時間半ほどして外に出るとまだ空は明るく、2軒目の気になっていたうどん居酒屋に入ることにした。平日なこともあってか、予約せずとも席に座ることができた。

ジンジャエール黒ラベル、鯨ごま刺ともつ煮込み。

ネギがのった鯨は味付けポン酢と醤油が効いてうまかったが、もつ煮は煮込み不足で値段に対してボリュームもイマイチだった。

ジンジャエールは丁度いい甘さで、おいしく飲めた。

あまり覚えてないが、留学や就活、将来の話をした。

 

 

20時を越え、会計して外に出る。

冷房の効いた店内から、全身でムッとする暑さを感じて少し興奮する。

鼻孔から空気を吸い込んで喉の奥で味わうのも欠かせない。

そんな感情を共有しつつ、シメにうどんをすすろうかといつもの居酒屋に足を運ぶ。

しかし店休日。あしからずとな。

残念な気持ちになるほど酔いは覚めてなかったし、絶対にうどんを食べたいわけでもなかったのですんなりと受け入れられた。

こんな楽しい流れがパッと途切れそうになる時、意に介さずなめらかに次のステップに繋げる空気感を彼は醸し出すことが出来る。そんな彼が好きだ。

彼は母を愛していると言った。感謝しているとも。
当たり前のことに見えて、それを人前で口に出すことは多くの人にとって恥ずかしいことだ。だけど、堂々と嫌われてもいいからおれは言う。女の子にもね。

巷で話題のマザコンとは違うのがひしひしと伝わってきた。

 

そんなこんなでコーヒーショップでラテとチャイティーをオーダーして席に座り、いつの間にか映画の話になった。

彼は相当の映画好きで、ノーランのインターステラーを彼に薦められていざ見てみたら、映画館で見なかったことを激しく後悔した思い出がある。

おれが見た映画は全部見ていたし、おれが見ていない映画はもっと見ていた。

スパイクジョーンズのherでその世界観を共感できたのはめちゃくちゃ嬉しかった。

あのパステルカラーで彩られた未来といい、主人公の代筆業という職業といい、音楽や雰囲気も抜群に良かった。

 

9時半になり店を出た。

駐輪場で彼の自転車を取りに行く。

まだ帰りたくない気持ちともう満足した気持ちが同時にあって、その中で今しか感じ得ない街の雰囲気に半身をまどろませて閉店した角打ちの表にある椅子に腰かけ、話を始めた。

去年の暮れあたりから薄々と感じ始めていたこと。

学生が身の丈に合っていないブランド品を身につけ、プレゼントし、気持ちを高ぶらせることの虚しさ。自分が物を持っても満たされないことを他者に投影しているつもりはないが、この日本に漂う若者の閉塞感や苛立ち、数字に表される貧困を背にして人生の夏休みとかいう一時の快楽の貪りに右倣え出来るとは到底思えなかった。

彼は理解出来るが考えすぎだと言う。

そうだとも。周りを気にしすぎている。逃れられていない。

自分の世界にルールをつくっている。発言と行動に一貫性がない。

分かってきたことはいくつかあった。

  • 影響を受けやすい、ミーハー
  • 考えすぎ
  • 考えずに動け
  • やりたいことを見つけろ

彼は帰りの道中でシンプルな解を教えてくれた。

今回今一度自分を見つめ直すことができたと思う。

それに彼と話しがめちゃくちゃ合うことも分かった。

 

そろそろ映画も見始めよう。

考えずに動こう

うまい飯を食おう

いい匂いを嗅ごう

我慢せずにいこう

彼女をつくろう

少し自由になった。

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